頭痛・偏頭痛headache

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頭痛とは?

頭痛とは?

頭痛とは、脳や神経疾患の中で、最も一般的にみられる症状です。
慢性的な頭痛や急な頭痛、くも膜下出血による激烈な頭痛など、程度や頻度は様々ですが、頭痛を分類すると、“一次性頭痛”と“二次性頭痛”に分けられます。

一次性頭痛

一次性頭痛とは、特に原因となる病気がない場合の頭痛のことで、女性によくある偏頭痛や、筋肉の緊張によって発生する緊張型頭痛がこれに当てはまります。

一次性頭痛の種類

偏頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛、一時性運動時頭痛など。

二次性頭痛

二次性頭痛は病気が原因で引き起こされる頭痛のことです。頭部の外傷や何らかの感染症・脳内出血・脳腫瘍などによる頭痛が二次性頭痛です。
二次性頭痛の中には命に関わる危険なものもあるため、診察・検査によって病気の有無を調べることが重要です。
京都市伏見区のやまな脳神経クリニックでは細かな問診を行い、必要と判断した場合はMRIなどを用いて検査を行います。

二次性頭痛の種類

外傷性頭痛、くも膜下出血、脳内出血、脳梗塞、脳腫瘍、感染症など。

一次性頭痛の原因となる病気

偏頭痛

偏頭痛(片頭痛)は20~40代の女性に多い頭痛です。
名前の通り頭の片側だけに起こることが多く、ズキズキとした拍動性の痛みが特徴です。痛みは数時間から3日続くと言われており、人によって頻度も異なります。

原因ははっきりしていませんが、頭蓋骨内の血管の収縮・拡張や、それによる三叉神経(顔・頭部の痛みを伝える神経)の圧迫などが関与していると言われています。偏頭痛の発生前には前兆が現れることがあり、数分間に渡ってギザギザとした光が見える閃輝暗点(せんきあんてん)や、視野傷害などがあります。

偏頭痛の治療には2種類があり、頭痛の軽減にはトリプタン製剤、頭痛の発生予防にはカルシウム拮抗薬(きっこうやく)などが使われます。

緊張型頭痛

一次性頭痛の中では最も頻度が高い頭痛です。
偏頭痛とは違い、痛みは鈍く非拍動性で、頭全体が締めつけられるような痛みを発することが特徴です。

原因としては頭や首の筋肉が緊張・収縮することで起こると考えられており、長時間同じ姿勢を保つようなデスクワークなどで多くみられます。頭痛の頻度によって、頻発緊張型頭痛や慢性緊張型頭痛に分類されます。

治療には軽い筋弛緩薬や、ストレスが強い場合には抗不安薬や抗うつ剤が使われることもあります。

群発頭痛

群発頭痛は男性に多くみられる頭痛です。
激しく・刺すような鋭い痛みが片側の眼の周囲に発生することが特徴です。一度痛みが出ると15分から数時間続くとされており、この発作が数週間から数ヶ月の間にまとまって発生することから“群発”と呼ばれます。
痛みが生じた側の眼から涙が出たり、眼の充血を伴うこともあります。

発作時の治療にはトリプタン系薬剤などを使い、予防にはカルシウム拮抗薬やエルゴタミン製剤を使用します。

二次性頭痛の原因となる病気

くも膜下出血

くも膜下出血は、脳を栄養する血管に動脈瘤(りゅう)というコブができ、それが破裂して起こることが多い病気です。
頭蓋骨と脳の間の空間に血液が充満するため、脳全体が圧迫され強い頭痛を生じます。動脈瘤の破裂によって生じるため発症は急激で、頭をバットで殴られたような強烈な頭痛が起こることが特徴です。
一般的に、頭痛は数日間持続します。

ただし頭痛はそこまで激しくなく、ガーンという衝撃感やめまいが強く出る場合もあります。他には脳が強く圧迫されるため意識を失ったり、痙攣が生じることもあります。

くも膜下出血の治療では、動脈瘤が再破裂しないための手術を受けることが重要です。
手術には、動脈瘤の根元を挟んでしぼませるクリッピング術や、動脈瘤の中に針金のような塊を入れ込んで血液を固めるコイル塞栓術(そくせんじゅつ)などがあります。

脳内出血

脳内出血とは、脳の中を走る血管が破れて出血してしまう病気です。
主な原因は動脈硬化で、もろく、硬くなった血管に高血圧による強い圧力がかかった時に破れて出血します。
血管が破れることで血液を送ることができなくなったり、脳内という狭い空間の中で出血して周囲を圧迫したりすることで脳細胞の壊死を引き起こします。壊死する部位によって麻痺や感覚障害、言葉を話せなくなるなどの後遺症を招くことも多く、重症例では命にも関わることもあります。
症状としては頭痛・吐き気・嘔吐・めまい・手足の麻痺や痺れ・運動障害・言語障害など様々で、頭部CTやMRIを用いて出血部位を判定します。

治療としては、内科治療の場合は降圧剤や脳の浮腫みを取り除く薬剤を使い、出血による血種(血の塊)が大きかった場合は外科手術で取り除きます。

脳腫瘍

脳腫瘍とはその名の通り、脳にできる腫瘍です。
脳腫瘍には良性の腫瘍と悪性の腫瘍がありますが、良性の場合でもまわりの脳組織を押しのけるように増大していくため、脳組織を圧迫して様々な症状を起こします。逆に悪性腫瘍の場合は短時間で増大するため、早期発見が重要になります。

症状としては、頭痛・嘔吐・感覚障害・麻痺・視野傷害・めまいなど様々です。症状だけで良性・悪性を判別することは困難ですが、MRI検査やCT検査によって多くの腫瘍の診断が可能なため、不安な症状が現れた際はできるだけ早く検査を受けましょう。

脳腫瘍の場合、多くは腫瘍を取り除く摘出術が行われます。良性腫瘍の場合は摘出することで完治が期待できるため、経過は良好とされています。

脳梗塞

脳梗塞は、脳を栄養する血管の内部が狭くなり、詰まってしまうことで発症します。詰まった血管の先が栄養されなくなってしまうことで脳細胞の壊死を起こし、様々な症状をきたします。
脳梗塞は詰まった血管の太さによって分類されますが、一般的には太い血管が詰まった場合の方が重症となります。
血管の詰まり方には、徐々に狭くなってゆっくり進行していく場合と、突然詰まることで急激に発症する場合がありますが、後者は発症まで気づけないことが多く、対応が遅れることが多いです。

脳梗塞の症状は詰まった部分によって様々ですが、意識障害・手足の麻痺・言語障害(喋れない・言葉が思い浮かばない)、感覚障害などが現れます。
頭痛の頻度はそれほど高くありませんが、部位や進行度によって頭痛が現れることもあるため、注意が必要です。

また脳梗塞は、生活習慣との関連が強い病気です。
動脈硬化・高血圧・運動不足・肥満・飲酒・喫煙などは脳梗塞の原因になりますので、検査を受けるだけでなく、生活習慣を見直していくことが重要です。

慢性硬膜下血腫

頭を打つなど軽度の頭部外傷をきっかけに頭蓋内で出血が起こり、徐々に血の塊ができることで発症する病気です。徐々に血の塊が大きくなることで症状が現れるため、頭痛や手足の麻痺などが発生したあとに段々と悪化していくことが特徴です。
アルコールをよく飲む中年男性に多いとされていますが、子供にもみられることがあります。

治療は、頭の骨を一部取り除いて血の塊を吸い出す手術を行います。
手術をすることで症状が軽くなることがほとんどで、経過は良好とされていますので、長く続いて段々悪化する頭痛などに心当たりのある方は、早めの検査をおすすめします。

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