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肩こり・腰痛
肩こりについて
症状
首筋、首の付け根から、肩または背中にかけて張った、凝った、痛いなどの感じがする症状の総称です。中には頭痛や吐き気を伴う方もおられます。
肩こりに関係する筋肉はいろいろありますが、主に「僧帽筋(そうぼうきん)」という首の後ろから肩、背中にかけて広がる筋肉がその中心になります。
原因
首や背中が緊張するような姿勢での作業、姿勢の良くない方(前傾姿勢、猫背)、運動不足や精神的ストレス、なで肩、連続して長時間同じ姿勢を取ること、冷えなどが原因になります。
中でも近年増加しているのが「ストレートネック」です。
診断
問診や神経学的診察、筋緊張や肩関節可動域などからX線撮影検査やMRI検査を行います。
頚椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの頚椎・頚髄疾患だけで無く、胸郭出口症候群(なで肩、頚肋)、肩関節疾患などが原因になることもあり、詳しい検査が必要です。
治療
運動療法(筋肉の凝りを和らげる、血流改善)や温熱療法(蒸しタオル、入浴など)、安静、薬物療法(筋緊張緩和剤、湿布、局所注射など)を行います。原因が明らかであればその治療が必要となります。当院では漢方薬とリハビリを組み合わせた治療を行っています。
予防
肩こりは予防が大切です。
・蒸しタオルなどで肩を温めて筋肉の血行をよくする。疲労をとる。
・適度な運動や体操をおこなう。
・入浴などで体を温め、リラックスする。
・同じ姿勢を長く続けない。
腰痛について
誰でも一度は経験したことのある「腰痛」。これにはいろいろな原因があります。
原因
腰(脊柱)に由来するもの
先天異常や側弯症、腰椎分離症など主に成長に伴っておこるもの、変形性脊椎症や椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変性すべり症など主に加齢によって生ずるもの、腰椎骨折や脱臼などの外傷、カリエスや化膿性脊椎炎などの感染や炎症によるもの、転移がんなどの腫瘍によるものなどがあります。
腰以外に由来するもの
解離性大動脈瘤などの血管の病気、尿管結石などの泌尿器の病気、子宮筋腫や子宮内膜症などの婦人科の病気、胆のう炎や十二指腸潰瘍などの消化器の病気、変形性股関節症などの腰以外の整形外科の病気などがあります。さらに、身体表現性障害や統合失調などの精神疾患や精神的なストレスによる心理的な原因によるものもあります。
診断
いろいろな原因があり、また病態により治療法が異なるため、正確な診断が重要です。必要に応じてX線検査やMRI検査、血液・尿検査などをおこないます。
治療
内服薬、ブロック注射、コルセットなどの装具療法、牽引などのリハビリテーションや手術が必要な場合もあります。
予防
腰痛で日常生活が制限されてしまうと、体力が低下し、腰を支える筋力も衰え、また精神的にも落ち込むため、さらに腰痛が起きやすくなります。悪循環を断ち切るためには、中腰などの姿勢に注意し、運動や体操を継続することが重要です。